残業申請制

「残業は申請制だから大丈夫」。
もしそう思っているなら、正直かなり危ないです。
知らないうちに月20時間、30時間と“見えない残業”が積み上がっていたらどうでしょうか。

こんばんは。
実は、就業規則をきちんと作っている会社さんほど、そこに安心してしまうことがあるんですよね。
「残業は申請して、許可が出た場合のみ認める」。
このルール自体はもちろん大事です。
でも、ルールがあることと、実際に労務管理ができていることは、まったく別の話じゃないですか。

ぶっちゃけ、ここを混同すると怖いです。
社員さんが会社に遅くまで残っていて、深夜まで事務所にいた。
しかも、入退室の記録が残っている。
パソコンのログイン履歴もある。
その状態で、あとから「残業していました」と訴えられたらどうなるのか。
会社としては、かなり苦しい場面になります。

例えば、ある会社でのイメージです。
火曜日の夜22時40分。
事務所には営業事務の社員さんが1人だけ残っていて、パソコンは20時12分、21時35分、22時18分に操作記録が残っていた。
社長は「残業申請は出ていないから、勝手に残っていただけでは?」と思ったそうなんです。
でも、その社員さんから「日中は電話対応が多くて、自分の仕事は夜しか進められませんでした」と言われた瞬間、空気が変わるんですよね。
正直、鳥肌が立つ場面です。

もちろん、そこにいた時間のすべてが労働とは限りません。
少し休憩していたかもしれない。
私用のスマホを見ていた時間もあるかもしれないです。
ただ、会社が日頃から業務量を把握していない。
誰が何をどれくらい抱えているのかも見ていない。
「早く帰ってね」と口では言っていたけれど、実際は帰れない量の仕事が積まれていた。
そうなると、「その時間は労働ではありません」と会社側が言い切るのは、かなり難しいと思うんです。

ここ、大事です。
就業規則に「許可制」と書いてあるだけでは、会社は守り切れません。
私は、これははっきり言い切っていいと思っています。
労務管理をしていない会社は、ルールではなく放置で運営しているのと近い。
厳しいですけど、ここは本当にそうです。

反対に、「勝手に残った社員側にも問題はあるでしょう」と感じる方もいるはずです。
それも一理あります。
でも実務では、会社が残業の発生を見えていたのか、見ようとしていたのか、止める管理をしていたのかが問われやすいんですよね。
見える状態だったのに放っていたなら、あとから「うちは許可していませんでした」で終わらせるのは難しい。
そこが現場のしんどいところです。

じゃあ、どうするか。
答えはシンプルです。
会社が業務量を把握すること。
そして、無駄な業務を増やさないことです。

たとえば、毎月1回、30分だけでもいいんです。
各社員さんに「今やっている仕事」を全部出してもらう。
定例資料の作成、二重入力、誰も見ていない報告書、昔から続いているだけのチェック作業。
こういうもの、実はかなり眠っているんですよ。
「これ、もう要らないですよね?」と見直すだけで、月5時間、10時間と減ることもあります。
実は、仕事って“増やすこと”には敏感なのに、“やめること”には鈍いんですよね。
だからこそ、役割や仕事の断捨離が必要なんです。

しかも、断捨離は単なる効率化ではありません。
労務リスクの予防でもある。
ここがポイントです。
業務量が適正になれば、勝手な残業が起きにくくなる。
管理者も「この人は今、仕事を抱えすぎているな」と早めに気づける。
社員さんも、無言で夜まで抱え込まなくてよくなる。
会社にとっても、働く人にとってもプラスしかないんですよね。

読んでくださっている方の中にも、こんなことはないでしょうか。
「申請は出ていないから大丈夫」
「本人が自主的にやっていただけ」
「うちの社員は責任感が強いから」
でも、その“責任感”に会社が甘えてしまっていたら、ちょっと危ないかもしれません。
あなたの会社では、誰が何時までいて、なぜ遅くなっているのか、ちゃんと見えていますか?

ポイントのまとめ

就業規則で残業を許可制にしていても、労務管理をしていなければ安心はできません。
入退室記録やパソコンのログで「そこにいたこと」が見える以上、会社は日頃から業務量を把握し、不要な仕事を減らし、勝手な残業が起きない状態を作る必要があります。
だから私は、定期的な役割整理と仕事の断捨離を強くおすすめします。
今日からできることは1つです。
まず5分で、今の職場で「もうやめても困らない仕事」を3つ書き出してみてください。
それだけで、残業を減らす入口が見えてきます。

最後まで見ていただき、ありがとうございました。
こういうテーマは少し地味に見えるかもしれませんが、実は会社を守る土台そのものです。
ぶっちゃけ、問題が起きてからでは遅いです。
だからこそ、今このタイミングで見直していきたいところ。
読んでくださったあなたの職場が、無理なく働ける場所に変わっていくことを願っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です